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【現場取材!】大田区立北糀谷小学校4年生の総合的な学習時間で、プログラミング授業が行われた様子をレポート

 先日、大田区立北糀谷小学校4年生の総合的な学習の時間を使って、プログラミングの授業が実施されているというので、現場に伺ってみた。今回、初めて授業にプログラミングを採用するとのことで、各方面から多数の関係者も訪れていた。   まず授業に入るのに際し、使用したツールは、「スクラッチ」。これを、タブレットで操作して、スクラッチのソフトウェア上で、児童たちに、…

 先日、大田区立北糀谷小学校4年生の総合的な学習の時間を使って、プログラミングの授業が実施されているというので、現場に伺ってみた。今回、初めて授業にプログラミングを採用するとのことで、各方面から多数の関係者も訪れていた。
 
まず授業に入るのに際し、使用したツールは、「スクラッチ」。これを、タブレットで操作して、スクラッチのソフトウェア上で、児童たちに、プログラミングしたものが実際に動くという感覚に慣れさせた。

https://scratch.mit.edu/
 
その後、使用したツールは、㈱アーテックのロボットカーだ。
https://www.artec-kk.co.jp/artecrobo/ja/

 
 このロボットカーのブロック組み立てからやったというのだから、児童たちは楽しかったのでないだろうか。
私が見学した日は、もう既に8時限実施されるうちの7時限目という事で、今までの成果を発表する会でもあったため、コースなども全部それぞれの班ごとにできていたので、その過程を伺い知ることができないが、限られた時間の中で、ロボットを作り、コースも作るとなると、それなりに時間がかかりそうだ。班によって、個人によって習熟度も違うだろうから、それをまとめる、担任の林先生もさぞや大変だったことに違いない。
 

まずは、林先生から前回までのおさらいがなされ、児童たちも真剣に聞いている。そこからは、各班で、自分たちが自由に制作したコースで、ロボットカーがしっかり動くかの動作確認を何回も繰り返し行っていた。
 


コース上においたロボットカーがなかなか、自分たちが意図した通りに動かない・・・それはなぜか?指令順序が間違っているのか?それとも秒数設定がおかしいのか?そんなことをチーム内でディスカッションしながら、1つ1つの動作確認もしつつ、プログラムを見てみる。ここを1秒多くしてみよう、この指令を変えてみよう、などなど、ロボットカーをより正確に動かそうという思いから、チーム員同士で自然と話し合う姿が各班で確認することができた。これこそが、「プログラミング的思考」を学ぶことになるのだろう。
 

そして、最後に、みんなの前で、自分たちのロボットカーを実際に動かしての発表となった。各班それぞれ、苦労した点、工夫した点なども発表に入れていた。「曲がり角の設定が難しかった」「秒数を変えても思い通りにいかないこともあったので、難しかった」「曲がった後に一度停止させる工夫をした」などなど。たくさんの気付きがあった。
 
そして全発表が終わり、最後に、児童たちにはアンケートが配られた。「G7 Programming Learning Summit」(http://g7programming.jp/)のワークショップにおいて、プログラミングツールを触る前と触った後の児童たちの心境の変化はどうなったのか?そのツールを使ったことでどういった特徴がみられるようになったのか?などの研究をしている鷲崎教授のチームが作成しているアンケートだ。一番最初の授業の時にも配られているのでどんな結果になっているのか楽しみである。


 
「2020年度から小学校で必修化となる、プログラミング教育の実践だ。小学校でのプログラミング教育の目指すべきところは、児童達が意図した処理を行うよう、コンピュータに対して指示することができるという体験を通して、私たちの生活の中でもコンピュータが活用されていることや、問題の解決には、必要な手順があるということに気付くことである。そして、各教科で育まれる思考力を基盤としながら、基本的な「プログラミング的思考」を身につける事、コンピュータの働きを自分の生活に活かそうとする態度を身に着ける事である。本校の児童は、与えられた課題や個人で取り組む学習に対しては、コツコツと努力し、集中して取り組むことができる。しかし一方で、対話の場面やグループ活動、学級会などでは、意見を他者に委ねたり、課題を自分事としてとらえられていなかったりする児童も少なくない。このような実態を踏まえて、他者とコミュニケーションを図りながら協働し、論理的に考えながら解決へと努力する児童をプログラミング教育を通じて、育てていきたい」と林先生は言う。
プログラミング的思考力は、これからの第四次産業革命時代を生き抜く児童たちには必要な能力とも言えるだろう。このような取り組みが今後、どんどん活性化されると思われるが、地域間や学校間で差が生まれないようなプログラムの構築も必要となるのではないだろうか。