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2019.12.25
2019.12.25

こどもの“異才”に出会える!GoSOZOプチイベントに潜入!

クリスマス目前の12月22日、「子どもの興味とワクワクを可視化するエデュテイメントTechのトライアルを兼ね、こども向け体験型プチイベントを開催します」という話を聞きつけ、潜入取材してきました!

こどもの興味とワクワクを可視化するってどういうこと?

と気になり、代官山へ。会場は”働き方解放区”というコンセプトで先日オープンしたばかりのco-ba ebisu内キッチン付きイベントスペース。少し早めに到着すると、GoSOZOイベント主催の小助川 将さん(GoVisions株式会社・代表取締役)が、息子さんと一緒に出迎えてくださいました。

小助川さんは、元々は大手ゲームエンターテイメント企業からこどもの教育事業を営む会社へ転職され、教育事業責任者として多くのこども達の可能性の拡大に尽力していました。一方で「良い教育程、世帯年収の高い親しか集まらず教育格差が拡がっている」「現在の、画一的で、データもなく、アップデートされていかない教育では、こども達個々の興味や才能に気づけず、むしろ可能性に蓋をしてしまっている」といった課題も感じていたそう。

そこで、こどもが大好きなテーマパークにセンシングテクノロジーを組み込み、より多くのこどもの“異才”を発見するテーマパークを作りたい!と、エデュテイメントTech企業・Go Visions株式会社を設立されました。

センシングテクノロジーを組み込む事で、こどもの「興味・好き・夢中」を数値やグラフで可視化する事が出来るのです。

そして、それをテーマパークオープン前にいち早く体験出来るイベント、それが“GoSOZO”です。

2020年2月には、6,000人ものこども達および50社以上が参加予定のGo SOZO Tokyo2020 Spring を池袋で開催するとの事。

今回潜入したのは、Go SOZO Tokyo2020 Spring に先駆け、10名のこども達を招待して開催されたGoSOZOプチイベントです。

【GoSOZOプチイベントレポート】
・最新!センシングテクノロジーでこどもの「興味・好き・夢中」を見える化!
・こどもの動きをAIが学習!モーションセンサー×プロジェクションマッピング体験
・みんなで協力して何杯売れるかな?レモネードビジネス体験スタート!

最新!センシングテクノロジーでこどもの「興味・好き・夢中」を見える化!

まず始めに、会場に集まったこども達へ、脳波デバイス付きヘッドセットと液晶画面にボタンが付いたバンドが配られました。バンドの液晶画面には、この日のプチイベントで体験できる「脳を使った遊び」「プロジェクションマッピング」「レモネードを作って売る」といった3つの体験項目が表示されていて、こども達は体験が終了したら該当するボタンを押し、続いて表示される楽しかったかどうかの選択式アンケートに答える仕様になっています。

次に、こども達の「興味・好き・夢中」を可視化する為のヘッドセットを装着し、数値が表示されるスマートフォンの連動設定が完了したら、A〜Cの3つのグループに分かれて「脳を使った遊び」のスタートです!

Aチームは、パソコン画面に表示された計算問題を暗算し、「計算と脳の関係」の体験です。脳の活発度合いが0〜100までの数値でスマートフォンにリアルタイム表示されるようになっていて、計算で脳をフル回転すればする程数値は上がり、逆に計算にそこまで脳を使わず反射的に答えられる場合は数値が下がったりと、こども達の得手不得手や集中具合も分かりやすくなるので、教育現場での指導の効率化にも繋がりそうだなと感じました。

Bチームでは、アニメやバラエティ番組、スポーツや歌など、様々なジャンルの短い動画を観て、こども達がそれぞれ何に興味があるのかを知れる「興味と脳の関係」の体験です。

動画が始まるのを待っている間、70近くあった数値がどんどん下がっていく子がいました。「今何か考えてる?」と尋ねてみると、「ボーッとしてた(笑)」と答えてくれたのですが、その後も下がり続けて0になり「何も考えてなかったら0になった(笑)」と笑っていました。

笑っている時には数値の変化は見られず、動画を見始めると数値が上がっていたので、何を考えているのかまでは聞かないと分かりませんが、表情だけでは分からないこどもの「興味」に気付くことが確かに出来そうだと思いました。

そして、1番こども達の集中度合いが高かったのがCチームで、「脳を使ったゲーム」の体験をしていました。

スマートフォンでゲームをするのですが、普通のゲームと違い、脳を使います。集中すればする程ゲーム内にあるメーターが上がっていき、一定まで達するとゲームで必要なアイテムが貰えるとあって、みんな真剣!(笑)

何か念力でも送っているのかと思う程画面を凝視し続ける子もいれば、物凄いスピードで九九の暗唱をしている子もいました。

こどもの動きをAIが学習!モーションキャプチャ×プロジェクションマッピング体験

実はこども達よりも、こども達を傍で見守っていたパパ達の方が体験してみたそうだったのが、モーションキャプチャ×プロジェクションマッピング体験です。

最初に、好きな演出効果を選択します。かめはめ波の様な格好良い演出から、星がキラキラとする可愛らしいものまで、いくつかのパターンから選んだら、今度はこども達自身で考えたポーズを、AIに学習させていきます。

カメラやセンサーを使い、こども達の動きをデジタルデータ化して取り込み、このポーズをしたら、どの場所から、何の演出効果を反映させるかを学習させます。これにより、こども達の自由な表現を可能にしてくれます。

体験したこども達は、アニメやSF映画の主人公になった気分で、とても楽しそうにしてました。

みんなで協力して何杯売れるかな?レモネードビジネス体験スタート!

いよいよイベントも終盤、こども達みんなが一丸となって取り組んでいたのが「いいね!レモネードビジネス」体験です。

「いいね!レモネードビジネス」は、レモネードの販売を通じて、こども達にビジネスの第1歩を経験してもらう機会提供をされている株式会社バリューフュージョンによる教育プログラムで、まず、こども達にビジネスの基本を教えるところからスタートします。

まずは、レモネードをいくらで「売る」のか?

レモネードを「売る」前には「作る」という作業がある事。

そして、売上・原価・利益について学んだら、

さらにPDCAまで学んでいきます。

そして、こども達自身に、何杯売るかの個人目標を決めてもらってから、配布された職業体験レポートに記入してもらいます。

「1時間で10杯売れたらすごい」という話を聞いた上で、こども達は「10杯」や「13杯」と記入していました!やる気満々です。

記入し終わったら「作る」「売る」の2チームに分かれて準備に取り掛かります。

「作り方説明しま〜す」とサポートスタッフの呼びかけに集まった“作るチーム”のこども達は、アイスとホットの2種類のレモネードの作り方をとても真剣な表情で学んでました。

“売るチーム”では、接客用語の表を見ながら練習したり、金銭管理の他、「アイスかホットか、何杯か確認して販売してください」といった接客時の細かなレクチャーも受けていました。

準備が整ったら早速、こども達による「いいね!レモネード」販売体験開始です!

ぎこちないながらも一生懸命に接客するこども達の元へ、どんどんお客様がやって来ます。

列が出来たら、今度は並んで待っているお客様に「少々お待ち頂けますか」「こちら飲みながらお待ちください」と試飲用の小さなカップを配ったり、「アイスの方~」「お待たせしました」と、ホスピタリティも完璧です!

“作るチーム”のこども達も、さっき教わった事を思い出しながら、1杯1杯、心を込めてレモネードを作ります。

順調な滑り出しで前半を終え、今度は2チーム集まっての途中経過報告と作戦会議が始まりました。

「1時間で10杯売れたらすごいって話をしたけど、1時間で15杯売れてる!」

との報告に「おぉ〜!」っとこども達からも歓声が上がって束の間、「よし!じゃあチーム交代してもっと売ろう!」とサポートスタッフの声掛けに、こども達の士気も高まり、売るチーム、作るチーム入れ替わって後半戦開始です!

何だか前半よりも声が出ていて、みんなイキイキとし始めたのが分かります。

目の前の事に精一杯だった前半とは打って変わって、みんな周りへ意識を向ける余裕すら出ている様子で、“作るチーム”と“売るチーム”2チーム間での連携も取れていました。

と、そこへ、なんと大口注文が入ります。

「とても美味しかったので、作ってくれたみんなへご馳走したいと思いますが、何人いますか?」

即座に人数を数えて「9人です!」と答えると、「9杯でいくらですか?」とお客様。これまでにない大口注文に慌てることもなく、落ち着いて「3,150円です」としっかり返答し、お釣りはみんなで確認しながら渡していました。

大口注文をしてくれたお客様にみんなで「ありがとうございました!」と御礼を言い、ここで販売体験の終了です。

さて、ここで皆さんに問題です。前半で15杯売れました。後半には大口注文も入りました。今回の販売体験で、こども達はレモネードを何杯売る事が出来たでしょうか?

正解は…

なんと「42杯」売れました!

この結果には、こども達も、見守っていた大人も、参加者全員が驚きと喜びで拍手が湧き起こりました。

「体験してみてどうだった?」との問いかけに、ある子は「(人生で)1番楽しかった」と答えていました。日常ではなかなか出来ない体験で、こども達全員とても楽しめた様でした。

体験中に計測していたこども達の「興味・好き・夢中」のデータ結果は、後日、個別に渡されるそうです。どの様な結果になったのかとても気になりますね。

次のGoSOZOは、2020年2月11日(火・祝)池袋で開催されます。本番となるこちらのイベントには、さらにたくさんの企業が参画し、様々な体験コーナーが用意されるとの事なのですが、来場には事前登録が必須だそうです。気になる方は一度GoSOZOイベント公式サイトをご覧になってみてはいかがでしょうか?

撮影/宮田大資 
取材/鬼澤絵美