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2016.12.27
2016.12.27

なぜ今「プログラミング教育」が必要なのか?非エンジニアでも大切になるその理由

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最近、なにかとよく聞く「プログラミング」という言葉。しかし、親世代には馴染み深い言葉でなく、半数近くの人がよくわかっていないことが調査で判明。「みんながエンジニアになるわけではないのに、なぜプログラミングを学ぶ必要があるの?」という意見に、WEB業界で働く人の目線から答えます。

「プログラミング」ってそもそも何? 親の半数近くがわかっていなかった

世界中で加熱する「プログラミング教育」熱。かねてより重要性を訴えてきた米国・オバマ大統領は、今年3月に「プログラミング教育」に5000億円の投資を決定し、大きなニュースとなった。我が国でも2020年より小学校で必修化され、他先進国に追いつき追い越せと盛り上がりを見せている。
しかし、生まれた頃からネットやPC、スマホに囲まれた今の子どもたちと違い、親世代の中には「プログラミング」というものに対して疎い人もいるはず。中には、「そもそもプログラミングって何なの?」という人もいるのではないだろうか?
この件について、調査を行なってみることにした。
【「プログラミング」とはどういうものか、正直なところ、わかっていますか?】
わかる 59.5%
わからない 40.5%

結果、40%以上の人が「わからない」と回答。意外に多い数値ではないだろうか?

おもしろ珍回答を紹介

プログラミング」がどのような意味なのかがわからない方でも、なんとなくイメージはあるだろう。
そこで、具体的なイメージとして回答を求めた結果、様々な“珍回答”が集まったので紹介をする。

・コンピューターのことかな?笑(男性/57歳/公務員)
・何かを考え構成する力(女性/40歳/主婦)
・精密機械の設計(女性/39歳/主婦)
・IT活用による省力化業務(男性/41歳/総務・人事・事務)
・パソコンに計算式を入れ思い通りのことをさせること?(男性/48歳/営業・販売)

など、的外れなものから、少しかすっているものまで、さまざまな回答が寄せられた。
もっとも、「わかる」と答えた人の中にも、

・数字と英字の羅列(男性/52歳/営業・販売)
・物事の処理手順を合理的に行うために記述したもの(男性/61歳/その他)
・パソコンやコンピュータ(女性/35歳/主婦)
・コンピューターのデータをつくる作業(女性/41歳/主婦)
・インターネットを作ること(女性/52歳/主婦)

など、曖昧な回答も多く見られた。実際のところ、はっきりと理解している人はもっと少ないようだ。
答え合わせとしては、簡単に言うと「プログラミング」とはコンピューターへの指示を書くこと。我々人間とは違い、コンピューターは指示されたことしかできないため、「プログラミング」が必要になってくる。

なんで「プログラミング教育」が必要なのか?

上記の親御さんの中には、「どうしてプログラミング教育が必要なのか」と、疑問に感じている人もいるだろう。しかし、将来仕事で非エンジニア職についたとしても、以下の様な形で役立てることができる。
(1)論理的思考が身につく
プログラミングはその性質上、漏れがあっても重複があっても障害が起こってしまうもの。考え、構成し、記述する必要があるのだ。障害が発生したときも、プログラムのどの部分に問題があるのかを細かく洗い出し、「なぜ動かなかったのか」「どう修正すればいいのか」を考えることになる。このような思考訓練を通じて、自然と「ロジカルシンキング」が鍛えられる。
(2)どんなWEBサイト、アプリを作ればいいか想像しやすくなる
現代はインターネットなしでは仕事ができない時代。新たなサービス開発や、アプリ開発にはエンジニア・プログラマーの力を借りる機会は必ず出てくるものだ。しかし、彼らは基本的に「要求されたことを遂行する仕事」の人たち。逆に考えれば、仕事を発注する側も、自分たちが作るサービスについて、適切に想像力をめぐらせられることが必要である。エンジニアたちが恐れる言葉に「仕様変更」というものがあるが、完成間近で「やっぱり違う」と方向性を大きく変えてしまうクライアントが後を絶たないのも、WEBへの理解やプログラミング的知識が足りないことが大きな原因だろう。
(3)エンジニアとのコミュニケーションが上手くいくようになる
これも上の(2)をさらに具体的にしたものですが、実際にサイトやアプリの作成に関わると、一筋縄ではいかないもの。むしろ、トラブルの連続であることも少なくない。その際、エンジニアたちに適切な指示を出せることは、非常に重要だ。営業職であれば、工数についてある程度把握しておいたり、そのときの演出やサイトUIの流行について知っておくことも、エンジニアとの打ち合わせをスムーズにさせる要因となる。

目に見えないところこそ伸ばしてあげよう

たしかに、「プログラミング教育」を受けたすべての子供がエンジニアやSEになるかと言うと、それはあり得ない話である。
しかし、立ち止まって考えてみよう。女の子の習い事として人気のピアノも、すべての親御さんが「子供をピアニストにするため」に習わせているわけではないのではないか? むしろ、ピアニストにならなくても「右脳と左脳をバランス良く鍛えること」や「耳が良くなること」などの理由で習わせているはずだ。
同じように、「プログラミング教育」も、見えない部分で子供たちの可能性を大いに伸ばすのである。

【調査概要】
方法:インターネット調査
調査期間:2016年8月2日~2016年8月11日
対象:全国の「自分は教育熱心である」と答えたパパ・ママ111名

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