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2019.2.5
2019.2.5

未来の教育は明るい?第5回「未来の教室」とEdTech研究会を傍聴

経済産業省は、新たな教育プログラムの開発等に向けた実証事業に取り組んでおり、その成果検証と更なる議論を行うため、第5回目となる「未来の教室」とEdTech研究会を開催した。
会場には総務省や厚生労働省、文部科学省からの代表者をはじめEdTech研究会員の方々による議論を聞くため、様々な関係者が集っていた。

経済産業省による詳細ページはこちらから↓
http://www.meti.go.jp/press/2018/01/20190109003/20190109003.html

当日配布された資料のデータはこちら↓
http://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/mirai_kyoshitsu/005.html
※なお、文章中に挿入している画像はこの資料から抜粋したものである

コの字型に置かれた委員席を囲むように傍聴席が設けられ、人数の多さに関心の高さが伺える

「未来の教室」実証事業では、いずれ産業の中で生きていく子供たちの為に、学校と民間教育の垣根がない「産業の未来」を意識して学べる「個別最適化」された学習環境の提供を目指している。
残念ながら、現在の学習スタイルでは「学ぶ理由」を理解しながら学ぶことができる環境が整っていない為、今後はワクワクしながら学べる事象やテーマに出会う確率をあげ、STEAM的な探求学習の機会と個別最適化された強化学習のサイクルに変化させていくような内容への変更が検討されている。

例えば、講義動画やAI、オンライン会話ツールなどの「EdTech」(EducationとTechnologyを組み合わせた造語)と学習内容を自由に選択し、リアルまたはバーチャルの教室空間で個別最適化された学びを組み立てる社会システムの構築である。

現に今、中学数学の個別最適化とSTEAM化を目指して、数学のAI型ドリル教材である「Qubena」を用いた実証事業が行われていたり、個別学習塾ではAIを活用した個別最適化学習プログラム「eフォレスタ」を用いて、個々の進度に合わせた効果的・効率的に学習が進む環境を創出し、この学習スタイルが学校に転移可能か検証をしているのだ。
また、スポーツが得意な生徒には、「0.1秒でも早く走るための試行錯誤」や「勝利するための戦略」のためにプログラミング・数学・理科を導入し、興味のある分野を入り口にした学習プログラムを開発・実証している。ただし、上記のように教育を改革・実現するためには、教員や学校経営者がSTEAM学習を始動できる教員になる必要がある。現在、様々な要請・研修プログラムの開発が進められてはいるが、これは深刻な課題の一つである。

今後の論点としては、今がどういう状況なのか現状を知り、どのようにテクノロジーを組み込んでいけるかを検討する必要がある。また、本当は学校でやる必要がない学びがあれば精査し、学校での学びの環境を整備するほか、民間教育業界での新サービスの創出や事業再編、産業界による教育参画、個人学習のための教材・プラットフォームの確保も検討しなければならない。

2月22日に予定されている次回の研究会では、現在張り付き調査を行っている結果を踏まえ、EdTech活用や職場観光等の見直しを含む解決策を整理するとのこと。

現在、千代田区立麹町中学校では「Qubena」を用いた実証事業として、形勢的評価を行えるカリキュラムを作成し、数学を活用したテクノロジーワークショップやSTEAM教育が行われている。結果として、これまで数学をやらなかった子が、「Qubena」を家に持ち帰り、自主的に問題を解いて来たり、課題解決の為に工夫をし始めたりするなど、変化がみられたという。
受験対策や成績に直接結びつく内容ではないが、現実問題に直結した学びは、生徒たちの興味を掻き立て、楽しんで積極的に勉学に取り組むようになったとのこと。今後、英語や歴史などにおいても利用することができるようになると期待されている。

2020年の必修化に向け話し合いは進んでいるが、まだまだインフラの問題や、使う側の問題など、課題が多く残されているのが現状である。
当然のこととして、既存のカリキュラムを変える提案が求められており、それに伴い国民的議論も必要となってくる。
約40年前にもアクティブラーニングは実証されたが、残念ながら現在における当時の影響はほぼ残っていない。考えられる原因としては、実際に学んでいた学習者たちが、何を目指してその時実証に取り組んでいたのかを理解できなかったことと考えられる。また、受験勉強とのコネクションが不明であったことも大きな敗因の一つで、今後システムを構築・変更していく際は、学習者たちが何の為にその学びを行い、どのような力になるのかを明確に理解できるシステムにする必要がある。
テクノロジーの進化は目覚ましく、緊急提言が必要なのだ。
今後も学習者にとって何が一番大切かを中心にして考えていき、教育改革のスピードが軽い個別学習塾などと蜜に連携して進めていく予定とのこと。

3時間という限られた時間の中、各々ギリギリまで熱い想いを伝えるなど、大変白熱した意見交換会であった。
まだまだ難しい問題・課題が多く残るが、多くの優秀な大人たちが真剣に考え、取り組んでいるのであれば、子供たちの未来も明るいのかもしれない。

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