2019年2月17日(日)、ヒヤリとした空気が気持ち良い冬晴れの早朝、東銀座にあるD2Cホールにて人気ゲームのプログラミング体験ができるワークショップ「こどものミライ ウィンタースクール」が開催されました。
今回は小学生を中心に人気が高い「ロックマン」と「Minecraft(マインクラフト)」を題材に、Scratch(スクラッチ)とPython(パイソン)の2つのプログラミング言語を体験。
教鞭をとってくれたのは、早稲田大学の理工学術院、基幹理工学部にて講師を務める「齋藤大輔」先生です。
東銀座駅からほど近い会場からは気持ちの良い眺めが広がっていました
6歳から12歳までが対象の「ワークショップ1」では、世界中で多くの子どもたちに遊ばれているプログラミング言語「Scratch(スクラッチ)」を使い、人気ゲーム「ロックマン」を自在にアレンジする方法を学びました。
「Scratchってなに?」という方は以下をご覧ください(公式サイト)↓
https://scratch.mit.edu/
お父さんお母さんにもなじみ深いロックマンのゲームを自在にアレンジ!
今回のワークショップではプログラミング上の数値を変更し、敵が落としてくるカミナリ攻撃を早く落ちるようにしたり、斜め上から攻撃が来るようにしたり、敵が画面上を移動するようにしたりなど、様々なアレンジを加え、難易度を自在に設定することができました。グッと上がった難易度に「攻撃はやっ!」と嬉しそうだった子どもたち。自らの手でアレンジを加えることができるのが楽しい様子でした。
一見複雑そうでも、一つ一つ順を追って教えてくれるので安心です
また、敵からの攻撃を「ラーメン」と呼んだり、敵を「ザコ」と呼んだり、子供たちが喜びそうな言葉を使い分かりやすく教えてくれており、終始和やかでリラックスした空気が流れていました。
小さな子どもたちも集中して落ち着きながら取り組めていました
富士通クライアントコンピューティング株式会社から、FMVはじめての「じぶん」パソコンをお借りました
また、驚いたのは子供たちの順応能力の高さで、「少し難しいのでは?」と思うような指示でも多くの子どもたちはすんなりと対応できておりました。最初は理解できていなかった子どもたちも、指示通りに入力を進めていくことにより、自然と自由にアレンジを加えることができるように。
詰まってしまったときでもご両親と一緒に進められるから安心♪
一通り自由に設定できるようになった後は、子どもたち同士でPCを交換してお互いがアレンジしたゲームを遊べる時間が設けられました。自分とは違う設定に「どうやって作ったの~!?」と楽しそうに聞きあっていた子どもたちも。
他の子どもたちはどんな設定にしているのかな?
先生がアレンジしたゲームを子供たちが遊んだり、子供たちがアレンジしたゲームを先生が遊んだり、もくもくと集中して遊び続けたり、片っ端から勝ち歩いたりなど反応は様々で、楽しい時間はあっという間に過ぎていきました。
齋藤先生も子供たちが設定したゲームにチャレンジ!
最後には、「同じゲームでも、少し数字を変更するだけで全く違うアレンジになります。今回学んだこと以外にも、ロックマンのジャンプの高さを変更するなど、もっとできることがあります。本格的にゲームを作る場合は物理と算数が必要になってくるので、頑張って勉強してくださいね。少しでも楽しんでもらえたら嬉しいです」という先生からのメッセージで締めくくられました。
対象年齢が中学生までの「ワークショップ2」では、高い人気を誇るサンドボックス型ゲーム「Minecraft(マインクラフト)」が初登場。本ゲームには様々な素材のブロックがあり、それらを使い自分たちの想像するものを多様に造ることができます。今回のワークショップではプログラミング言語の「Python(パイソン)」を用いて、Minecraft内にて「こどものミライ」のロゴ建築を目指しました。
「Minecraftってなに?」という方はこちらをご覧ください(公式サイト)↓
https://minecraft.net/ja-jp/
人気ゲームの登場に子どもたちの期待も膨らみます!
まずは、「新しいワールド」の作成をするべく、先生の指示通りに入力を進めます。「世界のオプションにて”座標の表示”と書いてあるボタンをクリックしてオンにしてください」など、ひとつひとつ丁寧に教えてくれていたので、プログラミングを組むのが初めての子どもたちも遅れずについていけていました。普段生活をする中では馴染みのないコマンド入力などの本格的なプログラミングにとまどう子どもたちには、フォローしてくれるメンターのお兄さん2人が駆けつけてくれました。
ハイレベルな内容に、子どもたちの表情も真剣!
難しい内容の為、「とりあえずは文字を写すだけでいいよ」と言いつつも、画面上に映し出される数字がどういう意味のものなのか、丁寧に説明してくれた先生。説明を聞きつつ、子供たちは一文字一文字確認しながら入力を進めていました。
難しい内容に、ご両親の手助けは必要不可欠です
「Python」は本格的なゲームを作りたいときに使用できるプログラミング言語であり、自由に扱えるようになると、リアルタイムの時刻を画面上に画像として映し出すことができる様になったり、好きな画像を画面上に表示させたりすることもできる様になります。
Pythonを使えることができれば、幅広い演出が可能に!
午前と午後に分けて行われた今回のワークショップ「こどものミライ ウィンタースクール」では、2つのプログラミング言語に触れることができました。初めてプログラミングに触れる子も多かった今回ですが、すぐに理解できなくても指示通りに触れ続けることで、自然とプログラミング的思考が身につきます。もし、今回のレポートを読んで「ちょっと難しそうだな…」という印象を持たれたとしても、触れ続けることで確実に身についていきますので、子供たちの能力を信じ、挑戦できる機会を与えてあげていただければと思います。
2020年から始まるプログラミングの必修化まで残り約1年、苦手意識を生まないためにも今の内から大人がきちんとプログラミングに触れる機会を与え、初めの戸惑いを減らしてあげることができるように願います。