2025年7月28日、大阪・関西万博の会場が、世界中から注目される「未来の教室」になりました。
主催したのは、中東の国UAE(アラブ首長国連邦)。ニューヨーク、ロンドンという世界の中心都市を巡ってきた、とても重要な国際会議「BRIDGE(ブリッジ)ロードショー」が、なんと次に選んだ場所が、日本の大阪だったのです。
UAEの大臣や大使、そして日本のメディアや会社のトップたちが集まったこの会議。いったい、どんなことが話し合われたのでしょうか?そして、なぜ世界は今、日本の力に期待しているのでしょうか?その中身を、親子でじっくり探検してみましょう。
この「BRIDGE」会議の目的は、その名の通り、考え方や文化が違う世界の人々の間に「橋」を架けること。インターネットで世界は繋がったはずなのに、なぜか人々の心は離れてしまったり、ケンカが増えたりしています。そんな時代の大きな課題に、世界のリーダーたちが本気で向き合う場なのです。
会議の一つ目の大きなテーマは、「情報不信時代に利益を得るのは誰か?」でした。
登壇したのは、世界中にニュースを届ける会社「トムソン・ロイター」の日本のトップ、木原麗花さんたち。プロのジャーナリストが真剣に議論するこのテーマは、私たち、特に子どもたちの未来にとって、避けては通れない「宿題」です。
<親子で考えるヒント>
「うそのニュース」は、誰かがあなたをダマして、何か得をしようとしているのかもしれません。だからこそ、情報に触れたときは“探偵”のように考えてみましょう。
こうした「本当かな?」と一度立ち止まる力(=メディアリテラシー)が、未来を守る武器になります。
二つ目のテーマは、「考える機械、感じる心:AIの次なるフロンティア」。
ここでは、日本のAI研究のトップを走るARAYA株式会社の浜田洋博士が、AIの未来について語りました。
AIは、計算したり、絵を描いたり、文章を作ったりする「考える機械」としては、どんどん賢くなっています。でも、友だちを思いやったり、夕日の美しさに感動したり、新しいアイデアにワクワクしたりする「感じる心」は、私たち人間だけの特別な力です。
<親子で考えるヒント>
AIと仲良くするには、役割分担が大切です。
AIを「便利な道具」として使いこなしながら、「自分にしかできないこと」を磨いていく。それが、AI時代を楽しく生きるコツです。
会議の主催者であるUAEのトップは、こう語りました。「伝統と革新の交差点にある日本は、東西の絆を深めるうえで欠かせない存在です」。
世界から見ると、日本は古いお寺や伝統文化を大切にしながら、アニメやゲーム、ロボットといった最先端のものを次々に生み出す、とてもユニークな国。この「古いものと新しいものが共存する力」こそ、分断された世界を繋ぐための大きなヒントになると、世界中から期待されているのです。
大阪で話し合われた内容は、「Connecting Conversations(繋ぐ対話)」というレポートにまとめられ、最終的には2025年12月にUAEの首都アブダビで開かれる、さらに大きなサミットへと繋がっていきます。
大阪・関西万博のテーマは「いのち輝く 未来社会のデザイン」。
未来をデザインするのは、他の誰でもなく、これからを生きる子どもたちです。世界がどんな課題を抱え、どんな未来を目指しているのかを知ること。そして、親子で、お友だちと対話すること。その一つ一つの積み重ねが、きっと世界を繋ぐ大きな「橋」になるはずです。