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2019.9.3
2019.9.3

もう勉強したくない…その裏にある悩みに寄り添う【こどものミカタ特集#2】

こどものより良い未来の為に活動している「人」にフォーカスしご紹介するこどものミカタ特集。

2人目は、心理カウンセラーの資格を活かし、大学でのスクールカウンセリングや不登校の小学生向け訪問カウンセリング、大人向けに心理カウンセリングと傾聴講座を開催するなど、子ども〜大人までたくさんの人々の心の声に寄り添い続ける“岩田英朗”さんをご紹介します。

岩田英朗さん写真
【プロフィール / 岩田英朗】
心理カウンセラー。現在大学のスクールカウンセラーとして勤務する他、傾聴講座講師も務める。
小中学生対象の塾講師をしていたある時、勉強を教えること以前に、生徒の気持ちが塞ぎ込んでいては本来の力を伸ばしてあげる事が出来ないと、NLPを通した心理カウンセリングやマインドフルネスを通したセルフケアの方法などを学ぶ。以降、大人向けに心理カウンセリングや傾聴講座の講師、スクールカウンセラー、不登校の小学生のお子さん向けの訪問カウンセリングも行なっている。

Q1「こどもの未来」に関わるご自身の活動内容についてお聞かせください。

スクールカウンセラーとして学生さんの悩み相談を受けたり、目標達成の為の習慣作りをサポートしております。

また、不登校のお子さんのご自宅へ訪問し、一緒に遊んだりお話したりしながら、その子本来の魅力を引き出すような時間を作り、同時に親御さん向けの心理カウンセリングを行っております。

Q2 なぜその様な活動を始めたのですか?

私自身10代の頃は沢山のことで悩んでいましたが、誰にも打ち明けることが出来ずに孤独な想いを抱いていました。

しかし、ある1人の大人が私を理解してくれたこと、受け容れてくれたことがキッカケで前向きな人生を歩めています。

私自身もそうだった様に、多感で、揺れ動く心をどう扱ったら良いか分からない子どもは多いです。

話を聴き、理解することで子ども達の力になれたらなと思い、現在の活動を始めました。

Q3 活動によって「こどもの未来」がどうなって欲しいですか?

人は1人で生きられるほど強くはありません。そして独りぼっちに思えても、周りを見渡せば決して独りではありません。誰か理解してくれる人が絶対にいるし、理解してくれる誰かがいるという事は大きな力になります。

だから、周りに頼ったりしながら、子ども達が夢を持って生きてくれたらと思いますし、その為の力になりたいと思っています。

Q4 その活動を通して、嬉しかった事や意義を感じたエピソードを教えてください。

「もう学校に来たくない」と嘆いていた学生さんが、数か月後に笑顔で友達と話しているところを見かけた時は、自分の存在意義を感じました。

いっぱい悩んで、いっぱい話して、そして自分らしさを取り戻すことが出来た経験は、その子にとって生涯心の支えになります。

厳しい現実の中にも安らぎがある事や、自分自身の中に困難を乗り越える力が備わっているという事を知ってもらえたのは、何より嬉しいことでした。

Q5 活動する上で感じている課題はありますか?

心理カウンセリングを受けたり、傾聴してもらって心を整理するという文化がまだまだ定着していないことです。

これは大人にも言えることですが、抱え込まずに相談するかどうかで、その先1か月間、気が塞ぎ込んだままか、または前向きに過ごせるかが変わってくる事がざらにあります。

もっと気軽に、心理カウンセラーや傾聴出来る人にアクセスしやすくなれば良いなと願っております。

アドバイスをもらわなくても、話すことで気持ちが整理されたり、誰かに受け容れてもらうだけで気持ちが温かくなる事を知って欲しいなと思います。

Q7課題を解決するために必要だと思う事は何ですか?

子ども達が「話を聴いてくれる人」にアクセスできる環境づくりが必要だと思います。

ただし、子ども達が必要としているのは心の専門家だけでなく、サッカークラブのコーチや高校生のお兄さんかもしれませんし、駄菓子屋のおばあちゃんかもしれません。

せっかくSNSが発達している社会ですので、必要な人同士、必要な知識を共有して、気持ちが繋がるようなコミュニティを作っていければ良いなと思います。

Q7 最後に「こどもの未来」を考える、子育て中のママやパパへのメッセージをお願いします。

子育てに関わらず、人と人とのコミュニケーションに正解は無いと思います。

目線を合わせる事で安心する人もいれば、逆に緊張する人もいます。

「なるほど!」という言葉に苛立つ人もいれば、安心感を覚える人もいます。

違いを認め、気持ちを理解し合えるコミュニティの中にいる事で、自分らしさを発揮できるのではないかと思います。

お子さんにとって大事なのは、様々な人との触れ合いを通して、感性は人それぞれ違うのだなと知っている事ではないでしょうか。また、人の気持ちを理解する第一歩は自分自身の気持ちを理解する事です。

心理を通して何かお手伝いできることがあれば幸いです。

こどもの未来の為に、子ども達だけでなくママやパパの心にも寄り添いサポートする岩田英朗さんの活動、いかがでしたでしょうか?

9月3日には、「話を聴く前に大切な3つのこと」というテーマで岩田さんによる第1回傾聴講座も開催されます。

“傾聴”は、子育てだけでなく、ビジネスシーンでも役立つスキルでもあるので、気になる方はこちらもチェックしてみてくださいね。

傾聴講座_1