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2025.11.28
2025.11.28

ミダス財団、NPO・研究者と「子どもの体験コンソーシアム」を設立〜設立シンポジウムで専門家が課題を共有、多様な体験が保障される社会の実現を目指す〜

公益財団法人ミダス財団(代表:吉村英毅)は、子どもたちが多様な体験を享受できる社会の実現を目指す「子どもの体験コンソーシアム」を設立した。11月17日に都内で開催された設立シンポジウムには、子ども支援に取り組むNPO法人7団体の代表や研究者、国会議員らが参加し、子どもの体験をめぐる現状と課題、今後の取り組みについて意見を交わした。

「体験格差」という社会課題に向き合う

旅行やキャンプ、美術館やコンサートといった「非日常の体験」から、家庭内でのお手伝いや友達との遊び、習いごとなどの「日常の体験」まで、子ども時代のさまざまな体験は、豊かな人間性や自ら学び考える力といった「生きる力」の基盤となる。

しかし現在、コロナ禍を経て学校での行事の見直しが行われ、人口減少等による地域コミュニティーが衰退したことに伴い、身近な体験機会は減少傾向にある。さらに、体験の豊かさが家庭の経済状況や居住地域といった、子ども自身では選べない環境要因によって左右されているという現実がある。公益社団法人チャンス・フォー・チルドレンが2023年に実施した全国調査によると、世帯年収300万円未満の家庭では、直近1年間に学校外での体験をしていない子どもの割合が29.9%に達しており、600万円以上の世帯(11.3%)と比較して大きな開きがあることが明らかになっている。

こうした「子どもの体験格差」は、近年ようやく社会課題として認識されるようになってきた。本コンソーシアムは、ミダス財団が事務局となり、子どもの学習支援や居場所提供、自立支援などに取り組むNPO法人、そして子ども支援や教育学や心理学等を専門とする研究者らと連携し、この課題に正面から向き合おうとする取り組みである。

シンポジウムで語られた体験の価値

設立シンポジウムの冒頭、ミダス財団の吉村英毅代表が登壇し、「さまざまな体験は子どもの成長の土台であり、近年は非認知能力を測るものとして重要性が高まっています。子どもの将来にとって何が重要かを本質に据え、多様な体験が保障される社会を目指します」と述べた。

「非認知能力」とは、学力テストの点数やIQでは測れない、意欲や粘り強さ、協調性、自己肯定感といった認知能力以外の力のことを指す。1960年代にアメリカで行われた「ペリー就学前プロジェクト」の追跡調査では、幼児期の体験活動がこうした非認知能力を育み、その後の学習成績や社会生活に長期的な好影響を与えることが示されている。

シンポジウムでは、子どもたちがさまざまな体験を通じて生きる力やソーシャルスキルが育つこと、そして逆境や困難に直面しても乗り越える「レジリエンス」が身につくことへの期待が語られた。

「体験を買う社会」から「体験がある社会」へ

本コンソーシアムでは今後、定期的な勉強会の開催や調査研究に加え、子どもたちへの体験プログラムの提供を行う予定である。体験機会を提供するだけでなく、参加した子どもたちへのアンケート調査を通じて体験前後の変化を把握するなどし、エビデンスとなりえるデータを収集し政策提言に活かしていく方針だ。

ミダス財団は2019年の設立以来、「2035年に100万人、2050年に1億人の人生にポジティブな影響を与える」というビジョンのもと、東南アジアでの小学校建設や国内での特別養子縁組支援など、子どもの未来を支える活動を続けてきた。ベトナムでの教育支援事業では三菱総合研究所と連携したインパクト測定・管理(IMM)を実施するなど、支援の効果を可視化する取り組みにも力を入れている。

今回の「子どもの体験コンソーシアム」設立は、こうしたミダス財団の活動の延長線上にある。NPO法人、研究者、関係省庁、国会議員という多様なステークホルダーが集い、子どもの体験という課題に協働で取り組む本コンソーシアムの今後の活動が注目される。

公益財団法人ミダス財団 概要

名称:公益財団法人ミダス財団
代表:吉村英毅
設立:2019年
所在地:東京都港区赤坂八丁目11番37号 いちご乃木坂ビル2階
Webサイト:https://midas-foundation.org/
子どもの体験コンソーシアム:https://taiken-consortium.com/

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